命を吹き込んだマリオネット 「実際に動かしてみて」
2017年11月2日現在で、計61体のマリオネットを被災地の子どもたちに届けてきたオレンジパフェさん。「被災地のために何かできることはないか」と、一人で活動を始めて1年半超が経過。子どもたちの笑顔が活動の原動力となっています。
「どこの園に行っても、子どもたちがみんな良い表情をして喜んでくれて。もちろん先生も。そういうのを見ると、やっぱりやっていてよかったなといつも思います。」

オレンジパフェさんの活動はいよいよ世界にも広がり、「認定NPO法人国境なき子どもたち(KnK)」に寄贈したマリオネットが、それがヨルダンで暮らすシリア難民の子どもたちの元へと届きました。現地ではマリオネットを囲んでたくさんの笑顔が生まれています。
https://twitter.com/KnKJapan/status/923809207454801921
活動を通してマリオネットのポジティブな力を改めて感じたオレンジパフェさんは、初めての個展を開くことを決めました。
「こういう活動をする前は作って販売をするだけで、私が直接お客さんに見せる機会はほとんどありませんでした。外に出て、自分の人形を自分で動かして見てもらうということを熊本などで経験し、それをすごく喜んでもらえるのが嬉しくて。一度いろんなキャラクターを吊るして皆さんに見てもらえたらなと思い、個展を開くことにしました。」
個展のイメージは、マリオネットの本場、チェコ。
「本場のチェコでは人形をランダムに吊るして展示しているので、それがやりたかったんです。マリオネットの専門店は、日本には都内に1店舗しかないので。こういう風に展示してあるのを見るというのも、子どもたちを含め、いい刺激になり、楽しい経験になると思います。」

オレンジパフェさんのマリオネットの特徴は、「口」が動くこと。まるで本当に生きているような動きで見た人を魅了する秘密は、オレンジパフェさんの作品特有の体の構造があるのかもしれません。
「『マリオネット(操り人形)』を見たことがないという人も多いと思います。自分の人形の口などの動きを見て喜んでもらえたらなと思いますね。そして、来ていただいた皆さんにも実際に人形を操っていただけたら楽しめるんじゃないかなと思い、会場にステージを作っていただきました。ここで記念写真も思い出に撮ってもらえたら。」

オンレジパフェさんはこの個展のために、新しく51体のマリオネットを製作。計60体以上の人形が会場には展示されています。今回はクリスマス用に、ろうそくやスノーマン、サンタクロースも。

「マリオネットには一体一体、命を吹き込んでます。みんな若干動きが違うんですよね。出来上がって動かすまで、どういう風に動くのか自分でも分からない。でもそれが手作りの良さ。実際に動かしてみて、気に入った子がいたらそれを迎えていただけたらなと思います。」
この個展を主催しているのは、恵比寿の町で地域の情報を発信している「
恵比寿新聞」。編集長の高橋さんは今年の夏頃から、オレンジパフェさんとともに熊本の子どもたちの元へ足を運ぶようになりました。
「オレンジパフェさんには、マリオネットを持って恵比寿の保育園も回っていただいたんです。保育園のみんなも楽しみにしているんだろうなと思うので、お散歩でこの展示を一緒に見に来ようと思っています。子どもたちのリアクションをまた恵比寿で観れると思うと本当に楽しみです。マリオネットを通じてみんなが仲良くなったり繋がりができたりすると、またそれはそれで楽しいことになるんだろうなと。町自体が活動を応援するような形ができてよかったなと思います。」と、高橋さんは話しています。

クリスマスの季節、ご家族やお友達をお誘いの上、1度マリオネットの世界を感じてみてはいかがですか?